肺がん詳細ページを公開しました - 「肺がん撲滅デー」に、呼吸器内科医が思うこと -
みなさま、11月17日が「肺がん撲滅デー」ということをご存知でしょうか?
あまり知られていないかもしれませんが、年に1回肺がんを減らすためになにができるのかを考える国際的な日として制定されています。
オンライン病気事典「MEDLEY」では、この11月17日にあわせて肺がんについて詳しく解説を行った「肺がん特集ページ」をリリースしました。呼吸器内科医である私・園田がコンテンツを全面的に作成したので、肺がんについて多くの人に知ってほしいことについて、少しだけ本ブログでも書かせていただきます。
なぜ「肺がん」なのか?
近年、日本人の2分の1ががんになり、3分の1ががんによって亡くなると言われています。その中でも肺がんは最も死亡者の多いがんです。年間8万人近くが肺がんで亡くなっており、その数は年々増えています。
肺がん撲滅デーのタイミングで、「どうしたら肺がんになりにくいの?」「どうしたらがん治療はうまくいきやすいの?」といったことを考える機会をつくりたいと考え、肺がんの詳細解説を作ることにしました。
現在の医療に関する情報には、正しいものと誤ったものが玉石混交となっている問題が存在します。そのため、「誤った情報を伝えないこと」を強く留意しながら作成しました。
肺がんについて考えるうえで大事なこと
肺がんについて調べるとき、知りたいことは色々あることと思います。例えば検査の内容もそうですし、治療の内容や、自分の生活がどう変わるのかも気になるでしょう。
一体どういったことが肺がんに関して知っておきたい情報なのでしょうか?
上に挙げたものが主なものになりますが、これ以外にも様々なニーズが考えられます。今回は、肺がんに関して考えられる全てのことをこのサイトで説明していますので、参考にしていただけたらありがたいです。
肺がんにまつわる「不思議な現象」
国内の肺がんのデータを見ると、不思議なことが起こっています。
(国立がん研究センターがん対策情報センター、厚生労働省の発表をもとにメドレーにてグラフ作成)
喫煙は肺がんの大きな原因であると言われています。これはデータとして正しいのですが、年々喫煙率は減っているにもかかわらず肺がんの罹患者数も死亡者数も増えているのです。
この現象は矛盾しているように見えるので、「タバコは肺がんに影響しない」という説を唱える人もいるくらいです。しかし、これにはからくりがあります。タバコによる影響の特徴や社会の高齢化などがこのからくりを作っているのです。
今回の解説ページでは、こういった肺がんにまつわる細かいことに関しても説明しました。
医療情報はMEDLEYを見れば大丈夫というサイトでありたい
現在、インターネット上には多くの情報が溢れており、医療情報に関しても多くのことが書かれています。しかし、その内容は不正確なものが多く、間違った医療情報が広まってしまう危険性が指摘されるようになってきました。このような状況を弊社でも懸念しており、正しい情報を発信していきたいと思っております。
また、インターネットに書かれている情報が正しいのか間違っているのか、医療に詳しくないと判断がつきません。誤った情報にミスリードされると、自分の手で自分の体に悪影響を与えるような事態が起こりかねないです。弊社はこうした悲劇が起こらないように正しい情報を発信するように日々努めています。
弊社には医療者が多数(医師:7名、薬剤師:1名、看護師:1名、管理栄養士:2名)在籍しており、内容を吟味検証して正しいものを発信しています。さらに、今回の肺がんの特集サイトでは、社外にいる複数の専門家医師によるチェックを受けて質の高いものを作成しました。
その一方で、肺がんという専門的な内容を説明するとどうしても難しい書き方になってしまうのですが、編集を繰り返すことでより伝わりやすい表現にすることができたと思っています。
是非、肺がんに悩む方やその家族に見ていただいて参考にしていただきたいです。まずは、一読してその内容を確認していただけたら幸いです。
我々の発信するものがみなさまを幸せにすると信じております。